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最後の夜(蓮視点)

最後の夜の蓮視点を書いてみました。出来はともかくこっちのが書きやすかったです。


ベッドの中で繭のようになっていた身体をゆっくりと起こし端に腰掛けてため息をついた。
明日でヒール兄弟が終わる。
彼女がお守りになってくれたお陰で役をまっとうすることが出来た。
自分の闇に打ち勝つことが出来た・・・と思う。そして少しずつ自分を許していけるような気も。
社長や社さんにもクギさされていたけどカインとしてセツとも上手く接した。でもカインの中には俺がいるわけで、彼女と過ごすのは嬉しいことだけど色々困る事もあるわけで・・・。

これが終わるともうなかなか彼女に会えなくなるだろう。今まで役の上だけでも一緒にいられたのに。これからどんどん彼女は綺麗になって、馬の骨もどんどん現れるのだろう。ヒール兄弟のときは妹を溺愛する兄という大義名分の下あっさり排除できた。だがこの先は?彼女は俺のものじゃない。告白すらしていないのに独占欲ばかりが膨らんでいく。

知らずに力が入る拳に視線を落とすと右腕の時計が目に入った。

「……リック…」

ポツリとつぶやき左手でそれを掴んだ時、ふと、
あの子、洗面台を片付けるって言って中に入っていったけどもうずいぶん時間が経っているんじゃないか?
まさか寝ちゃったってことはないよな。様子を見てきたほうがいいだろうか。
一瞬目を閉じて次に開いたときにはカインの顔。のっそりと立ち上がり目的のドアまでゆっくり歩く。ノックと同時にドアを開け、ぶっきらぼうに声をかけた。

「セツ?もう片付いたのか?」

瞬間目に飛び込んできた光景は・・・。
涙溢れる最上さんの瞳と鏡越しにかち合った。そして「しまった」という表情。
・・・これは、どう見ても最上さんだ。セツは入っていない。どうしたんだ!?一緒にいるときは普通にセツを演じていた。変わった様子はなかったはずだ。

「・・・今最上さんだろう?どうした?」
「ち・違・・」

顔を背け涙を拭おうとした最上さんの手を抑える

「駄目だよ、無理にこすると、赤くなる」

何とか落ち着かせようとしたけれど、涙はとめどなく溢れてくる。
こんなに泣いて・・・一体何が・・

「最上さんどうしたんだ?何かあったのか!?」

顔を覗き込んだからか、少し強い口調になってしまったからか最上さんは俯いてしまった。

「・・・や・・優・・・しく・しな・・で・・くださ・・・」
「・・・え?」
「ほっ・・他の・・・人と・同じ・・・なの・・や・です・・・わ、私大人・・じゃない・・からっ敦賀さんと・・・つり合わなっ・・」

・・・今のは幻聴か・・聞き間違いだろうか?自分の都合のいいように解釈してしまってもいいのだろうか・・・
今までの経験からそう解釈するのは危険かもしれない・・けれど、一度湧き上がってきた期待を消すことは・・無理だ。顔が緩んでしまう。手が彼女に触れたいと伸びていく。心からこの子を欲する自分がいる。

「君を他の人と同じに見たことはないよ?一番大切に想っている女性なんだから」

優しく優しくキスを落とす。額に瞼に頬に、そして唇へ。いつか話した役者の心得がよぎって

「ここへのキス、二度目を許してくれる?」

そう言ったら真っ赤になって声も出なくなってる。そんなところも可愛いんだ・・・。

「沈黙は肯定」

さっきより長いキスを君に贈る。そして今まで一番伝えたかった言葉。

「最上さんを愛してる」

最上さんは真っ赤なまま小さく頷いただけだったけど、受け入れてもらえたと解釈してどんどん深い口付けになっていった。




終わり










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