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Author:パピちゃちゃ

関東在住で中1の母 スキビ好き。

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青空と花束
スキビ二次と日常を綴ったブログです。当然原作関係者様とは無関係ですし、完全自己満足世界なので、ネタバレNGな方や二次を嫌悪される方はご遠慮ください。
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ACT.234の続き妄想というには微妙な…
続き妄想のつもりだったのに、何か違う…全然。蓮キョにもなっていないし、ダラダラ文章になってしまいました。万が一読んでくださる方がいましたら、ごめんなさい!と先に謝っておきます。だるまや大将がメイン?です…








『敦賀さん、本当に明日から一人で大丈夫なんですか?』
『クス…信用ないなあ、動画でもちゃんと食事してただろ?』
『や…いえ、そういうことではなくて…』
『なくて、何?』
『あ、いえ何でも…ないです』
『俺としては君の方が心配なんだけどね…』
『へ?私は何も問題ありませんけど』
『…そう』



─やっぱり敦賀さんは何も話してくれない……



「…キョーコちゃん、昨夜はあまり寝てないのかい?」
「あ!いえ、すみません、食事中にぼんやりして」

キョーコは現在下宿しているだるまやのおかみの声で我に返った。どうやらだし巻き卵を箸で取ったまま固まっていたらしい。慌てて頬張り「美味しいですね~」とその場を取り繕った。
そんなキョーコにやれやれ、と肩を竦め自身も食事を進める。

確かに昨夜はほとんど眠れなかった。昨日、時間的には今日になるが、蓮が店に訪ねてきたのだが、どうもギクシャクしたままになってしまったのだ。蓮としてはキョーコと母親との顛末を聞きたがり、キョーコは昨日奏江が話していた蓮の不調が気にかかるも、踏み込んで聞くこともできずで、ちぐはぐな会話で終わり、不完全燃焼なままなのだ。
だが、昨夜の蓮からは奏江の言うような不調さは感じ取れなかった。傍からそう見えたのだから、その闇は大きいように思えるが、蓮も役者だ、キョーコの前では綺麗にそれを隠してしまうのかもしれない…

そこまで考え、キョーコは小さく溜息をついた。こんな駆け出しの年下の後輩になぞ話すことなどないと思っているのかもしれない。
また思考の小部屋に嵌りそうになっているところへ

「そうだ、昨夜は敦賀さん、奥に上がってもらえばよかったねえ、その方がゆっくり話せたろうに」
「ああ!いえ、とんでもないです、敦賀さんも度々夜分遅くに申し訳ないとおっしゃってましたし…本当に色々すみませんでした」
「いいんだよ、そんなこと気にしなくて、ねえあんた」

「色々」の中にはテレビでキョーコの母親での発言の辺りからの件も含まれているのだが、大将もおかみも詳しいことは聞いていない。10代の女の子が学校も行かずに掛け持ちで働いている時点で「訳あり」なのは分かっていたし、現在のキョーコのひととなりを知っていればそれで充分なのだろう。

「…おまえはアイツに気があるのか…」

それまで黙々と朝食を摂っていた大将が問いかけるふうでもなくつぶやいた。

「!!?ん!ごきゅっごほっ」
「大丈夫かい!?キョーコちゃん、ほらお茶飲んで…まったくあんたは急に何言いだすんだい!?」

キョーコにお茶の入った湯呑を手渡し、背中をトントンしながら呆れたように大将を見やる。

「ず、ずみまぜ…」
「あの男はやめとけ、アイツは詐欺師だ」
「ちょ、ちょっとあんた…」

お茶をゴクリと音を立てて飲み、一呼吸ついたキョーコがようやく言葉を発する。

「つ、敦賀さんは事務所の先輩ですよ、そんな気があるなんて…」
「惚れた、はれたに先輩も何も関係ない」

茶碗に残ったご飯をかきこみおかわり、と自分の女房に茶碗を差し出す。おかみはそれを受け取り双方の様子を見守りながらご飯をつぎ足している。

「あんないつもにこやかに取り繕ってるやつは信用できん、結婚詐欺師みたいだ」

蓮とキョーコのやりとりを全て見聞きしたわけでもないのに、キョーコの気持ちは既に決定事項になっており、大将のある意味的確な観察眼に内心驚きつつも

「た、確かに敦賀さんは人当たりいいですけど、自分を律して仕事に対する姿勢も信念も立派で私など束で掛かっても足元にも及びません!」
「…それが一歩踏み出せない理由か」
「!?」
「まず、自分の壁を破らない限り相手は心を開かないし見えない」

いつの間にかおかわりしたご飯茶碗も空になりお茶を一口飲み大将は立ち上がった。

「大将…私は…」

何と言葉を続けていいのか分からず言いよどんでいるうちに大将は部屋から出て行った。

「あの人の言うことなんて気にしなさんな」

おかみは明るく言い放つと残ったお茶をぐいっと飲み干した。



「壁…か」

朝食の後片付けをしながら、先程の会話を反芻する。
蓮には絶対に知られたくない想いを抱えているキョーコだが、それが隔たりとなって蓮のことが見えないということなのだろうか。
蓮の本名や事情、知りたいといえば知りたいが、もっと本質の部分を見逃しているのだろうか?
キョーコは目を閉じ深呼吸一つすると、拭き終わった最後の食器をしまい、強い決意の瞳で台所を後にした。


「よし!」

自室に戻ったキョーコは掛け声とともに携帯の発信ボタンを押した。表示させていたのはもちろん蓮の番号である。
きっと留守電に切り替わるだろうと思っていたが、数コールで本人と繋がった。

「最上さん?おはよう、どうしたの?」
「あ!おはようございます!あの、昨夜はご足労いただきましてありがとうございました!」

電話口でペコペコ頭を下げながら、堅苦しい挨拶をするキョーコだが、蓮もそんな様子が見て取れるようでクスクス笑いながら

「いいんだよ、それより何かあった?」

いきなり本題を促され、言葉に詰まるキョーコに

「最上さん?」

少し心配そうな声が返ってくる。
こんな話をしたら引いてしまうかもしれない…けれど…

「あの、敦賀さん」
「うん?」
「私…私は自分のことをもっと敦賀さんに知ってもらいたいと思ってます。もっと、ちゃんと…昨夜のようではなく…そして、そして敦賀さんのことももっと知りたいんです!」

最後は叫ぶように捲くし立てる。

「………」

しばし流れる沈黙にやはり出過ぎたことを口走ったのかと早々に通話を終了する言葉を探すキョーコに

「…今の言葉は好意的に受け取ってもいいのかな?」

少しかすれた声が耳に届いた。

「え、あ…は…い」
「最上さん」
「は、はい!」

「俺も最上さんに聞いてもらいたいこと、あるんだ…次帰国したら真っ先に君に逢いに行くから…」
「はい…」



通話を終えてどれくらいの間そうしていたのか、ハッと我に返り携帯を閉じると

「いけない!もう行かなきゃ!」

バタバタと階下へ、そして大将へ

「大将!行ってまいります!」
「…おう」

キョーコの迷いのない強い眼差しに

「行ってこい」

温かい声をかける大将であった。



終わり










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