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Author:パピちゃちゃ

関東在住で中1の母 スキビ好き。

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青空と花束
スキビ二次と日常を綴ったブログです。当然原作関係者様とは無関係ですし、完全自己満足世界なので、ネタバレNGな方や二次を嫌悪される方はご遠慮ください。
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『ACT.203.5X 空白の刻 夜と朝の狭間』
またもや何ヶ月も空いてのUPです。
こちらに寄ってくださる方もそうそういないとは思いますが暇つぶしにでもなれば幸いです。

今回はなんと魔人様宅で開催されている素敵なお祭りに参加させていただきました!(無謀ですが)
内容的にこういう感じでもいいのかな、と思いましたが勢いで!!踊っちゃいます!!!

※単行本未収録(2013年9月時点)のネタバレを含みますので、少しのネタバレもNGという方はこれ以上進まない方が良いと思います。


そこには決して流すことの出来ない刻(トキ)がある。
ACT.203~204の間に何があったのか。
その答えはここに……

隙間ウメウメ妄想祭り!『ACT.203.5X 空白の刻』


「続きを読む」からどうぞm(__)m





「あ…また……」

カツンと音を立てて自身の手から転がるシャーペンの音を聞いたのは何度目か。数学の勉強をしていたはずなのに、気が付けば教科書に書かれている連立不等式などの文字から別の物思いに耽っている。
今回試験の為にセツの休みをもらったというのに、試験勉強はまるではかどっていない。

「まだ3日しか経ってないのに…」

声に出して呟くとより一層それが身に染みる。3日とは当然試験の事などではなく3日前までヒール兄弟の役柄で寝食を共に過ごした蓮との事だ。
その日蓮が席を立った後の社長との話で、心の中だけで蓮を想うと恋心を認めたのだが、すでにそれは日常生活、勉学に支障をきたすほどに溢れてきている。
無駄に開かれた教科書に目を走らせつつも、頭の中では食事は摂ったのだろうかと蓮の体調が気にかかり、カインとして仕事をしている姿を思うと傍に愛華さんがついているのかと胸がギリリと痛む。

(私はただの後輩なのに…)

つのる恋心以上に膨らむ独占欲。尚の時の比ではないと実感する。前はそれを綺麗に隠す事が出来ていた。しかし現在は、病んで禍々しい親密な仲のヒール兄弟を演じている。妹セツとしては兄カインに対して、嫉妬や独占欲を全面的に表に出した演技をしなければならない。素のキョーコとしては蓮に悟られないようにと感情を隠そうとして、演技中にも迷いや不自然さが出てしまっている。
こんな精神状態で、ヒール兄弟を全うできるのかと自分自身を叱咤してみてもなお想いは募り、思考全てが蓮で埋まる。
そうして試験勉強という名の物思いの時間が過ぎ、朝を迎えている日々なのだ。

キョーコは深いため息をついて教科書を閉じた。顔を上げれば正面の壁には復讐を誓った尚のポスターが貼ってある。目が合ったような気がして途端にキョーコの眉間にしわが寄る。
視線をずらせばその横には蓮のポスターが…。
どくんっ…と心臓が大きく響き、急に顔に熱が集まる。

(だめだめ!こんなんじゃすぐ本人にばれちゃうじゃないの!!)

気持ちを押し込めるように両腕で自身を抱き、視線から逃れるように立ち上がり窓へ立つ。
カーテンの隙間から覗く外の世界は日の出にはまだ早く辺りは薄暗い。夜と朝の狭間の時間。キョーコは少し考えると、よし!っと心の中で呟き、上着を引っ掛けて部屋をそろりと出て行った。

「…わ、空気が冷たい…」

3月とはいえまだまだ寒い季節。吐く息は白く暖かい部屋から出てきたので余計に寒く感じる。でもひと気もなく静かな雰囲気にキョーコの気持ちも引き締まる。

(気分転換に出てきて良かった…)

このまま近所の公園に行って日の出でも拝もうか、などと考えつつ足を向けた先に……。

停まっていた1台の車。薄暗くても分かってしまう。それは一般庶民が持てる車種ではない。今この瞬間ですら心の中を占拠している先輩俳優の車だ。

「どうして…」

何故こんなところにこんな時間いるのかとか、今会って後輩としての態度がとれるのかとか一瞬の間に色々な感情が混ざり合い歩みが止まる。
薄暗いし車の中からではこちらに気付かないかもしれない。逃げ出したい衝動とそれでも会いたい気持ちがせめぎ合い身動きが取れないでいると

「最上さん?…」

思いも寄らぬ方向から車の主の声が降ってきた。
びくりと身体を固くしてキョーコが振り向くと、背後に缶コーヒーを手にした蓮。少し驚いた表情で、でもすぐに柔らかい微笑を浮かべ

「どうしたの?まだ夜も明けないうちから…っと、ごめん、急に驚かせたかな…」

蓮は少し焦ったように声をかける。それはキョーコが戸惑いの表情を浮かべ、その瞳からは雫が溢れそうになっていたからだ。
蓮はキョーコのすぐ傍まで来て

「何かあった?」

安心させるように守るようにキョーコの背に手をまわした。

「…つ…るが…さっ……」

キョーコの瞳から堰を切ったように大粒の涙が溢れ出した。

「え!?も、最上さん?」

だるまやからここまではほんの少しの距離だ。その間に不審人物でもいたのかと、蓮はざっと周りを見渡し怪しい人影がいないか確認すると、キョーコを自身の車の方へと促した。



「……あの、本当に…申し訳ありませんでした…」
「そう何度も謝らなくていいよ、俺は気にしてないから…(むしろ嬉しいくらいだし…)」

しょんぼりとうなだれるキョーコに、蓮は視線を逸らし、緩む口元に手をやり呟いた。先程泣いているキョーコをふわりと抱きしめたら、キョーコも蓮の背に手を回してきたのである。素のキョーコでは今までない行動に蓮も思い出すだけで顔が緩む。

「え?」
「あ、いや…頑張るのはいいことだけど無理しすぎてもいい結果は得られないよ?」
「はい…」

キョーコは落ち着きを取り戻した後、蓮には、試験勉強中にうたた寝してしまい、夢見が悪かったので気分転換に表に出たと語っていた。そして蓮の姿を見てホッとして泣いてしまったのだと…。
蓮に気持ちを悟られぬよう役者魂結集させて話したのだが、蓮は特に疑問を持たず納得していた。

なんとか誤魔化す事が出来たと心の中で胸を撫で下ろすキョーコだったが、我に返ると今度は今の状況にドギマギとしてくる。

好きな男の車の助手席に納まり、いつの間にか肩には蓮の上着がかかっており、手には温かい缶紅茶を持たされている。
緊張とドキドキを誤魔化すように、そういえば、とキョーコが話題を変えた。

「敦賀さんはなぜこちらにいらしたのですか?」

蓮にとっては答えにくい質問である。蓮の方こそキョーコに会いたくて夜中に会えるわけないことは重々承知していたが、少しでも近くに行きたいなどと思い、だるまやの近くで停車していたのだ。

「…君が心配だったから、ヒール兄弟で学校の方疎かになっていたのかと思って、ただこんな時間に訊ねていくわけにはいかないから…」

歯切れの悪い蓮の話もキョーコにとっては自分を誤魔化す為の話題なので深く追求する余裕もなく…。
空が白んでくるまでお互い少々ぎこちない会話が続いていた。



「じゃあまた、試験明けにね?」
「はい…」

蓮もキョーコも穏やかに笑っているが2人ともしばしの別れが辛いのだ。お互いがそう、であるとは気が付かないのだが。

「最上さん」
「はい?」
「待ってるからね?……1日も早く君に逢えるの…カインじゃなく、俺が」

キョーコの顔が瞬時に朱色に染まる。

「それ、どこかで聞いた台詞です」
「そうだね」

蓮は悪戯っ子のような笑みを浮かべ車を発進させた。
キョーコは赤い顔が元に戻らぬまま見送った。

こんな2人の気持ちが通じ合うにはまだ暫く時間がかかりそうである。




終わり








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コメント
二人とも!
なんて初々しいんでしょう!!

会いたくてたまらなくて、夜と朝の狭間に部屋を飛び出した二人。
バッタリ出会えたこの奇跡は、運命というものなのでしょうか!

お互いに理由を誤摩化していますが、双方テンパっていなければ、想いは一目瞭然でしょうね!ビデオで撮ってみせてあげたいぐらいです。(笑)

最後の本音。
「待ってるからね?……1日も早く君に逢えるの…カインじゃなく、俺が」

これに、セツカさんに戻った際のキョコさんがなんて応えるんでしょうね!
キョコさんも本音ポロリで、蓮さんを喜ばせるのかしら。

何れにしろ、海外ロケに出かけた際のキョコさんの乙女具合からして、いい雰囲気でいられたのは確かかもしれませんね。(ΦωΦ)フフフ・・

パピちゃちゃさん、素敵な踊りっぷりでございました!!
お祭り参加、有り難うございました!
[2013/09/26 11:24] URL | 魔人 #JalddpaA [ 編集 ]

Re: 二人とも!

魔人様

コメントありがとうございます。
そしてお祭り参加させて頂きありがとうございました。少しでも楽しんで頂けたなら幸いです。

ホワイトデーネタはすっ飛ばしてしまったし、このような舞いでもいいのかなと思ったりしましたが…ま、いっか~と踊りまくってしまいました(汗)
蓮とキョコ、どこでもバッタリ出会ってしまうのはやっぱり運命で必然であってほしいですね。
もしグアムで、蓮が乙女なキョコさんを見ることが出来たなら、もう瞬殺ものですね(^O^)

また機会がありましたら魔人様の罠に飛び込ませて下さいませ~\(^o^)/

[2013/09/27 00:27] URL | パピちゃちゃ #- [ 編集 ]


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