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ACT.190の続き妄想と呼ぶにはちょっと・・な妄想

明日から8月、本誌発売までもう少しの辛抱?ですね。
なんていうかすごく中途半端なものが書きあがり、直しても迷走するばかりなのでとりあえずUPします。
この話に限らず、ネタバレOKな方だけどうぞ・・。


足音をバタバタ響かせ、息を切らし辿りついたそこにはもう目当ての車は停まっていなかった。

「・・いない・・・」

キョーコは膝に手を付き呼吸を整えながら、張り詰めていた空気が解けていくのを感じていた。
数時間前この駐車場で偶然蓮に会ったのだ。車越しで一瞬だったが驚きの表情をしていた。
それはキョーコが復讐を誓っている相手である不破尚と一緒だったからであろう。
車が停まった後、尚の制止を振り切り急いで駆けつけたがすでにその姿はなく、ならば収録をミスせず最短で終わらせて、とこの場所へと戻ってきたのだが・・・。

(ひとまず事務所に報告に行かなきゃ・・・)

キョーコは何ともいえない苦いような気持ちを抱えつつ踵を返した。





「はあ~・・なんて説明しよう・・・」
「ん?明日のスケジュールの事?」

事務所に戻りタレント部の上司の椹と話しているときも蓮の事が頭を離れずグルグルとしているキョーコは、ついポロリと零れた言葉を誤魔化す為に大げさに両手を振り慌てて

「い、いいえ何でもアリマセン」
「そうか、じゃ明日もがんばってくれよ」

椹は特にその言動を気にする事もなくポンッとキョーコの肩を叩いて席を立った。
キョーコも立ち上がり挨拶しタレント部を出ようとした瞬間

「ああ、最上君!帰りついでにこの書類俳優部に頼むよ」

にこやかに今一番やりたくない仕事を頼んでくる椹を乾いた笑顔と返事で応えるキョーコであった。




キョーコは椹から頼まれた書類を持ち俳優部への道のりをそろりそろりと歩いて向かっていたが、ふと、

(でも俳優部にいるとは限らないよね、っていうかいない確率の方が高いじゃない・・そうだよね・・気にしすぎかも)

俳優部へ行くとそこに所属する蓮とバッタリ会ってしまうかもしれないと危惧していたのだが、分刻みで忙しい蓮がそう都合よく事務所にいるとは考えにくい。そう思い立つと少し足取りも軽くなり緊張も少し解ける。さっきまでは早く会って弁解したかったのだが、会えないと逆に気まずさが増し会いたくないような複雑な気分だった。

(でも・・やっぱりちゃんと話すべきじゃないの?だって敦賀さん驚いてたじゃないの、私だって仲直り?とか思われたら嫌だし・・でも敦賀さんにとったら別に私が誰とどうしていようが関係ないと言ってしまえばそれまでだし・・いやでもやっぱり・・!!)

一瞬軽くなった足取りはピタリと止まり顔色をころころ変えながら「でも」と気持ちが行ったり来たりしている。
だから思考の小部屋に閉じこもっている間に逢いたくて逢いたくない人が傍まで来たことに気が付かなかった。

「・・最上さん!」

肩を揺すられ顔を覗き込まれ、やっと覚醒したキョーコに蓮は

「大丈夫?どこか具合でも・・」
「!!!!????」

いきなり目の前に現れた蓮に、キョーコは声を発する事も出来ず大きく瞳を見開き固まっていると、横から社が顔を出し

「キョーコちゃん、俳優部へおつかいかな?」

まだ固まっているキョーコの手にあった書類をするりと抜き取り

「ん、そうだねこれ、後は俺がやっておくからここで解散な、蓮」
「はい」
「くれぐれも・・・分かってるよな?蓮」
「・・・はい」

社は片手を上げ俳優部へと入っていった。




キョーコが我に返ったのは蓮に手を引かれラブミー部室へ入った後、ドアが閉まると同時にいつか気持ち良いと感じた蓮の腕の中に収まってからだ。

「あ、あの・・」

おずおずとキョーコが声をかけると腕の拘束は一層強まり

「つる・・がさ・「俺は・・自分勝手だ・・」」
「へ?」

蓮が何を言っているのかよく理解できず、その蓮の表情を読み取るべくキョーコは顔をもぞもぞ動かした。

「さっき・・・不破と一緒だっただろう?」
「あっあの!あれはっその・・」

蓮に抱きしめられてる状態では土下座も出来ず、上手く説明も出来ず、かろうじて動く手で蓮との間に隙間を作ろうとするがそれも叶わず。

「解ってるんだ・・・彼と一緒にいたのはきっと最上さんの本意じゃない・・それでも君が不破と、それが他の男だとしてもやり場のない身勝手な怒りがこみ上げてくる・・さっきも社さんが止めてくれなかったらちょっと危なかった」

だから早々に立ち去ったのだと自嘲気味に話す蓮。

「それ・・は」

ヒール兄弟の役が抜け切れてないのでは?と言おうとしたキョーコの心を読んだように蓮は否定し

「最上さんだからだよ・・・独占欲も醜い嫉妬心も」

蓮は拘束を緩めた手でキョーコの頬を包み込んで視線を合わせた。蓮の瞳に映るのは不安げな面持ちのキョーコ。
キョーコにはまだ伝えるべき時期ではないと、自分自身も中途半端なままだと、蓮の中で葛藤はあったのだが・・。

「君が好きなんだ」

キョーコは蓮から瞳を逸らす事も出来ずに固まっていた。蓮の言葉はキョーコの奥の奥まで真っ直ぐに届いていた。その言葉が発せられる直前、本能的に悟っていた。でもガードする間もなく心に入ってきてしまった。

「あ・・わた・・・し・・」

急激に喉が熱くなったようで上手く言葉が出てこない。

「・・急がないから、ゆっくり考えて?」

蓮はキョーコの頭をポンポンと子供をあやすように触れた。
キョーコは俯いて蓮のシャツをギュッとつかんだ。


二人の恋がゆっくりゆっくり歩き出す。





終わり

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