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秋桜

季節の花ネタです。原作と季節は合っていませんがその辺はご勘弁を・・・


「朝日を見に行きませんか?」

ヒール兄弟が滞在しているホテルの部屋で遅めの夕食を終えてから、セツの姿のキョーコが素に戻りカイン扮する蓮に問いかけた。
蓮もカインを解いてそれに応じる。

「クス・・どうしたの?急に」
「あー・・え、とですね・・敦賀さん、最近カインヒールとの二重生活で気を張ってらっしゃるから息抜きにどうかな~なんて・・」

最近蓮はほとんど眠れていない。少し浅い眠りに落ちても過去の夢にうなされて起きてしまう。キョーコはそんな状態の蓮を何とか手助けしたいと思うのだが、年齢も役者としても先輩である蓮に何か出来るわけもなく、思いついたのが「気晴らしすること」位だったのだ。
蓮にしてみると愛しい少女からの誘いを断る理由はない。また眠れぬ夜を過ごすならと

「そうだね・・たまにはいいかもしれない、明日の入り時間は遅めだし俺のマンションで着替えてから行こうか?どこか当てがあるの?」

キョーコはぱあっと笑顔になり

「実はですね・・」

ウキウキと話し始めた。


空が白み始めた頃、2人は都内から車で暫く走った郊外にいた。
そこの広々とした空間には白から濃いピンクまでのコスモスが伸び伸びと咲き誇っている。

「すごいね・・一面コスモス畑だ・・・(これは・・モロに最上さんのストライクだな・・)」
「そうでしょう!?先日ドラマのロケで来た時に感動したんです!!」

キョーコは瞳をキラキラさせながらニコニコ語る。

「その時は夕焼けで撮影だったんですけどきっと朝焼けも綺麗ですよ」

コスモスの間を軽い足取りで進んでいく。

(クス・・この子には妖精でも見えているんだろうか・・でも)

足元を気を付けないと危ないと思い、蓮が声をかけようとした瞬間

「ひゃあ!?」

案の定キョーコは躓いてしまった。

「最上さん!?」

長く伸びたコスモスは躓いたキョーコを綺麗に隠してしまう。それが蓮には急にキョーコが消えてしまったような錯覚を起こさせる。

「最上さん!!」

切羽詰ったような蓮の声色にキョーコの方がびっくりして

「大丈夫ですよ、敦賀さんここです」

ほんの数メートル離れた所から立ち上がり手を振る。蓮はすぐに駆け寄って・・・

不安そうな眼差しを向け、その存在を確かめるようにキョーコの頬に触れ、キョーコを抱きしめていた。

「え!?あ、あの敦賀さん?私大丈夫ですから・・ご心配お掛けしてすみません」

キョーコが声をかけるが抱きしめる腕は緩まず、かすかに震えている。
キョーコは躊躇いがちに蓮の背中に腕をまわして、子供をあやす様にトントンと叩いた。自分に縋りつくほど何かを心に抱えている蓮を救う事が出来ないもどかしさに胸が詰まる思いだったが、ふと、周りの明るさに気付いて空へと視線を送った。

「敦賀さん、朝日が昇ってきましたよ?」

小声で囁くように話しかける。蓮はその言葉にピクリと反応して顔を上げた。

「・・ね?綺麗でしょう?」

空が明るくなりゆっくりと昇っていく太陽。それに照らされるコスモスの鮮やかな色が蓮の瞳に映る。
蓮は柔らかい微笑ををキョーコに向けて

「有難う・・最上さんと一緒に見れて良かった」
「!!」

(どうして敦賀さんはこういう台詞がスラスラと出てくるのかしら・・ってこの状況!私抱きしめられたままなんですけどー!!)

段々と恥ずかしさがこみ上げてきたキョーコは蓮の腕の中でもぞもぞ動き出す。その心境を察知したかのように蓮は

「こうしてると暖かくない?最上さん」
「はい~あったかいです・・・ってそうじゃなくてですね」
「うん?」
「えっと、あの・・」
「クス・・どうしたの?」

蓮としては自分から離れる気など更々なく、キョーコにしても嫌悪する状況ではない。ただ、恥ずかしさが勝るのだ。キョーコの口から放して欲しいとの言葉が出ないのをいい事に、なんだかんだと言いくるめて自身の腕に納める蓮であった。



終わり






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