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呪縛を解くのは・・・(16)

午後、ラブミー部でのモー子さんとのやりとりです。


「・・アンタ、そこどうしたの?」

ちょうど同じ時間にラブミー部室へ着き目に痛いピンクのつなぎへと着替えているとき、キョーコが首筋へ絆創膏を貼ろうとしていたのを奏江が見咎めた。

「うーん、よく分かんないけど何か虫にでもさされたのかな?痒くはないんだけどね?」

奏江は少し頬を赤くして答えるキョーコを不審に思いつつ、自身が持っていた薬がよく効くから塗ってやろうとその患部をまじまじと見つめ固まってしまった。

「どうしたの?モー子さん」
「・・・アンタ・・これ何かキスマークみたいなんだけど・・・」
「ええ!?」

明らかに何か思い当たる節がありうろたえるキョーコに奏江は問い詰めた。
最初は頑として口を開かなかったキョーコも奏江の絶交する宣言によりあっさり口を割る。そして昨夜のジュリエナとの会話や夢の話を洗いざらい聞きだした。

「夢・・ねえ・・でも夢の出来事のはずなのに実際に痕なんてつかないでしょ、まさかジュリエナ・ヒズリがやるわけないし・・」
「あ、当たり前よ!」

キョーコは真っ赤になって口をパクパクさせている。

「ま、じゃあそれはともかく、アンタやっと自覚したってことよね?」
「へ、何を?」
「敦賀さんが好きだって事」

キョーコは更に茹で上がったように赤さを増し、俯いてポツリとつぶやいた。

「そ・・うなのかな・・・」
「かな、じゃなくてそう、でしょう!もーこっちは見てて丸分かりだったのに全然自覚ないからイライラしてたわ!とにかく良かったわよ」

これで敦賀さんも浮かばれるわ、という言葉を奏江は飲み込んで違う言葉を続けた。

「そもそもラブミー部でそういう感情を取り戻す事って社長に言われていたんでしょう?それって今後の役者としての演技にもプラスになると思うわよ?」

奏江にかかると恋愛も演技の糧になってしまうのだ。しかしキョーコはまだ割り切れないようで

「でも・・またそれしか見えない馬鹿女になってしまいそうで・・恐い」
「はあ?・・アンタねえ、前の経験があるからこそ2度同じ事はしないでしょ。っていうか敦賀さんが相手ならありえないだろうし・・それにその夢で妖精だか何だかに前のアンタと違うって言われたんでしょう?なら大丈夫よ!」
「う・・ん、夢で・・・」

キョーコは夢で妖精たちに勇気付けて貰った事を思い出してたが、ついでに夢とはいえ蓮とのあれこれも鮮明に蘇り、ボッっと頭に火がついたように赤くなった。

「どどど、どうしようモー子さん!私とんでもなくいやらしい人間なのかも!!い、いくら自覚したとはいえ、敦賀さん相手になんて夢を・・!!!」

涙ぐみながらオロオロするキョーコに奏江が喝を入れる。

「もー!!落ち着きなさい!!夢の話でしょう!大体夢に出てくるって事はアンタの気持ちがそれだけ強いってことなんだからちゃんと敦賀さんに話しなさい!」
「むむ無理!!」

即座に拒否の言葉が出てイラッっとした奏江は語気を強めて問うた。

「何で!!?」
「・・だって、敦賀さん好きな人いるもん」

キョーコは肩を落としてしょんぼり答えた。

(はああ!?敦賀さんの好きな人ってこの子の事なんじゃないの!?・・・まったくもう・・)

奏江はため息を一つ落とし

「・・なんにしても、一度敦賀さんと話しなさいよ。でなきゃ前に進めないわよ?・・それでもし駄目でも、私がまた話聞いてあげるわよ、いくらでも・・」

柄にもないことを言って気恥ずかしくプイッと横を向く奏江に

「モー子さあん!!本当に!?嬉しい~!」

がばあっと抱きつこうとするキョーコをするりとかわして

「もー!!ひっつかないの!分かったからちゃんとしなさい!それと首筋のそれ、何か分からないけど一応薬塗って!絆創膏じゃなくこれで目立たなくしなさい!」

そういって化粧ポーチをがさがさ漁りだした。
そしてキョーコの首筋を手当てしながら小さくつぶやいた。

「…ジュリエナ・ヒズリがアンタを解放してくれたのかもね」



続く
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